AWStats ログファイル解析ツール 7.4 ドキュメント

AWStatsの設定とオプションの指定方法

この文書は工藤オリジナルのオンラインドキュメントを個人的に和訳したものです。

AWStatsの設定ファイル(.conf)中で指定できる各ディレクティブを以下に記します。例と既定値も合わせて記しています。

環境変数の値を含めるには「__環境変数名__」の形で記します。AWStatsはこの形式の記述を見つけると実際の環境変数の値に置き換えて処理を行います。

メイン(必須項目)

LogFile

LogType

LogFormat

原文:AWStats Documentation - Configuration directives and parameters

実装バージョン
2.1以降。但し、指定子によって使用可能バージョンは異なる。
内容

指定は1から4の整数、または指定子で行う。整数での指定の意味は以下の通り。

  • 1 - Apache や Lotus Notes/Domino の combined ログ書式 (NCSA combined/XLF/ELF log format)
  • 2 - IIS や ISA で用いられている書式 (IIS W3C log format)。ISAについては FAQ-COM115 を参照のこと。
  • 3 - Webstar のログ書式
  • 4 - Apache や Squid の common ログ書式 (NCSA common/CLF log format)

なお4を選択すると、いくつかの機能は機能しない(ブラウザ、キーワードなど)。

ftpやメールなども含めた上記以外のログを処理対象とする場合、以下の指定子で対象ログの書式を指定する(FAQも参照のこと)。

タグ 実装バージョン 内容
%host 3.1以降 クライアントのホスト名、またはIPアドレス
%host_r 2.1以降 メール受信者のホスト名、またはIPアドレス
%lognamequot 2.1以降 認証ユーザ名(ダブルクォートの囲みあり、例:"hoge")
%logname 2.1以降 認証ユーザ名(ダブルクォートの囲みなし、例:hoge)
%time1 3.1以降 アクセス時刻。書式は [dd/mon/yyyy:hh:mm:ss +0000] または [dd/mon/yyyy:hh:mm:ss](dd=日付2桁上位空桁0埋め、mon=月2桁上位空桁0埋め、yyyy=西暦4桁、hh=24時制の時上位空桁0埋め、mm=分上位空桁0埋め、ss=秒上位空桁0埋め、0000=世界協定時(UTC)との時差を時2桁上位空桁0埋め、分2桁上位空桁0埋めで表示)
%time2 3.1以降 アクセス時刻。書式は yyyy-mm-dd hh:mm:ss

LogSeparator

DNSLookup

DirData

DirCgi

DirIcons

SiteDomain

HostAliases

原文:AWStats Documentation - Configuration directives and parameters

実装バージョン
1.0以降。正規表現(REGEX)は5.6以降。
内容

対象となるサーバへのアクセスに使われうる全てのドメイン名、アドレス、仮想ホスト名を記します。ここに記す項目数は最小限に抑えるようにした方がパフォーマンスは良くなります。SiteDomainに記した値をここで重複して記しても構いません。このパラメータはログのrefererフィールドを解析するのに使われ、同一サイトのローカルURLからの参照なのか、他のサイトからの参照なのかを判断する材料として用いられます。

各指定値は空白で区切って下さい。

正規表現で指定する場合は「REGEX[」と「]」で値を囲んで下さい。

例:"www.myserver.com localhost 127.0.0.1 REGEX[\.mydomain\.(net|org)$]"

訳注:web以外ではログにrefererは記録されない(refererの概念がない?)ので設定は必要なし?

既定値
HostAliases="localhost 127.0.0.1 REGEX[^.*\.myserver\.com$]"

AllowToUpdateStatsFromBrowser

AllowFullYearView

カスタマイズ(任意項目)

ValidHTTPCodes

原文:AWStats Documentation - Configuration directives and parameters

実装バージョン
4.0以降。
内容

初期設定では、サーバが返したHTTPステータスコードが有効なもの(200 OKか304 NotModified)を成功したアクセスと見なし、ログファイルから情報を取り込みます。その他のHTTPステータスコードに関する統計情報はHTTPエラー図に表示されます。ただリダイレクト設定が行われている特定の環境では他のコードも成功アクセスと見なす対象とすることができます。

例:
ValidHTTPCodes="200 304 302 305"
	

現在有効なHTTPコードを以下に示します。

既定値
ValidHTTPCodes="200 304"

正確性(任意項目)

LevelFor

原文:AWStats Documentation - Configuration directives and parameters

実装バージョン
4.0以降。但し、以下の項目は6.0以降。
  • LevelForFileTypesDetection
  • LevelForSearchEnginesDetection
  • LevelForKeywordsDetection
  • LevelForWormsDetection
内容

以下の設定により、AWStatsに取り込むデータ(ロボット、ブラウザ、OS、ファイル種別)の正確性を規定することができます。 多くの利用者にAWStatsを提供する巨大なサイトやISPでは設定値を既定の2ではなく、1や0に変更した方がいいでしょう。設定可能な値とその意味は以下の通りです。

  • 0: 検知しない
  • 1: 中間(標準)レベル検知
  • 2: 完全検知

この変更は新たな更新に対してのみ有効となります。

LevelForWormsDetectionの初期値は0、その他のLevelForで始まる設定項目の初期値は2です。

LevelForBrowsersDetection=2 # 0 に変更するとブラウザ検知が無効になります
# 2 に設定するとAWStatsの速さは2%低下します
LevelForOSDetection=2 # 0 に変更するとOS検知が無効になります
# 2 に設定するとAWStatsの速さは3%低下します
LevelForRefererAnalyze=2 # 0 に変更すると参照元検知が無効になります
# 2 に設定するとAWStatsの速さは14%低下します
LevelForRobotsDetection=2 # 0 に変更するとロボット検知が無効になります
# 2 に設定するとAWStatsの速さは2.5%低下します
LevelForSearchEnginesDetection=2 # 0 変更すると検索エンジン検知が無効になります
# 2 に設定するとAWStatsの速さは9%低下します
LevelForKeywordsDetection=2 # 0 変更するとキーフレーズ/キーワード検知が無効になります
# 2 に設定するとAWStatsの速さは1%低下します
LevelForFileTypesDetection=2 # 0 変更するとファイル種検知が無効になります
# 2 に設定するとAWStatsの速さは1%低下します
LevelForWormsDetection=0 # 0 変更するとワーム検知が無効になります
# 2 に設定するとAWStatsの速さは15%低下します
	

他ファイルの設定を読み込む

include

実装バージョン
5.4以降
備考
includeディレクティブで他の設定ファイルの内容を読み込むことができます。多くの仮想サーバがあって設定ファイルがいくつもあり共通の値を1つのファイルで管理したいといった場合、特に役立ちます。なお、両方のファイルで同一変数の値に対する設定があった場合には注意して下さい。単一の値を持つパラメータについては最後に現れた指定が有効となりますが、値のリストとなっているパラメータについては両方の値を統合したリストが最終的に設定される値となります。
既定値
Include ""
備考
他のディレクティブは「ディレクティブ名=値」という書式を取るが、Include の場合は「=」ではなく空白でつなぐ。

アルファベット順目次

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