βヘアピン(β hairpin)
- Blanco FJ, Rivas G, Serrano L.,"A short linear peptide that folds into a native stable beta-hairpin in aqueous solution.(水溶液中において天然で安定なβヘアピン構造へと折り畳まれる短い直鎖ペプチド)",Nat Struct Biol. 1994 Sep;1(9):584-90 PDID:7634098
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16残基の構造的性質は、G蛋白質のB1ドメインの2つ目のβヘアピンに関係しており、
NMRで研究されている。
この断片は、著者たちの実験条件下では単量体的であり、
純水の下では集まって、天然のβヘアピン構造を40%まで含んでいる。
NMRで検出された、水溶液中の天然様βヘアピンは、
ここで初めて報告するものである。
これは、蛋白質折り畳みの初期段階においてこれらの構造要素が需要な役割をしているかもしれないことを示唆する。
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Hoyer W, Grönwall C, Jonsson A, Ståhl S, Härd T.,
"Stabilization of a {beta}-hairpin in monomeric Alzheimer's amyloid-{beta} peptide inhibits amyloid formation.(アルツハイマー病のアミロイドβペプチド単量体におけるβヘアピンの安定性がアミロイド形成を阻害する)",
Proc Natl Acad Sci U S A. 2008 Apr 1;105(13):5099-104. Epub 2008 Mar 28.
PMID:18375754
アミロイド仮説によると、アルツハイマー病の症状は、
アミロイドβ(Abeta)ペプチドが蛋白質プラークへと重合し集まることがきっかけとなる。
潜在的に有毒な少量体形成と線維質Abetaの凝集は、β構造の含量が増える構造変化を伴う。
著者たちは、Abetaのphage-displayとの複合体の構造を報告する。
phage-displayはaffibody蛋白質Z(Abeta3)によって分泌される、
ナノモルレベルの親和性がある結合蛋白質である。